実名の競馬関係者・元調教師監修を謳う競馬予想サイトは悪質なのか
JRAには定年制度がある。
騎手、調教師の免許は3月更新で、以前は終身職であったが定年導入によって不本意ながらも引退を余儀なくされるケースも多くなったと言う。
その影響からか、競馬予想サイトにおいても元騎手、元調教師、元厩務員などの肩書きを武器に、実名を出して監修を謳う人物が増えた。
これらの競馬予想サイトは悪質なのだろうか?
一見すると安心感があるように思える顔出し関係者
競馬予想サイトの大半は、予想の根拠が示されていなかったり、誇大広告を打ちながらも、いくらでも言い逃れが出来るような文言を使用している所ばかりだ。
事実、JRAが注意喚起を出しているように悪質な予想・情報提供業者が殆どなのだろう。
JRAの注意喚起
悪質な予想・情報提供業者や違法な投票券購入代行業者、競馬関連ソフトのマルチ取引業者など、競馬に関わる悪質な業者が存在します。これらの業者は、JRA及びJRAの関係団体とは一切関係がありません。
お客様におかれましては、このような悪質業者に騙されないようくれぐれもご注意ください。
また、万が一被害に遭われた際には、最寄りの警察署にご相談いただくことも含めて対応をご検討ください。
だからこそ、実際に経歴や実名を明かしている元○○関係者というフレーズは魅力だ。
私もこのような競馬予想サイトに出会った時、嘘で塗り固めれたこの世に一筋の光が指したかのように感じた。
元○○は殆どが広告塔
しかし、元騎手、元調教師、元厩務員と言った人物が監修すると言う競馬予想サイトには共通する事があった。
実際にそれらの人物から予想を提供される事が無いのだ。
監修をしているのに、予想が提供されないという事はあり得るのか?疑問に感じられる方も多いと思う。これがまかり通っているのが事実だ。
監修者と言うよりコラムニスト
さすがに顔出しの元関係者を使って会員登録の募集をかけて情報が無い状況はマズいのか、本人の名を語りレース回顧やコラム等を公開している競馬予想サイトは多い。
ただ、あくまでも実際の情報=買い目は無いのが実情だ。その元関係筋と言う裏ルートのおこぼれを感じたいが為に登録をするのに、これではあまりにもお粗末だろう。
予想を公開してしまうとボロが出るから、予想を公開出来ないのでは無いか?
実際に買い目が提供されないのであれば、コラムニストと表記をするべきだろう。
顔出しだけの場合もある
もっと悪質な競馬予想サイトになると、本当に顔出しだけ、広告塔として存在しているだけの所もある。
ただの客寄せパンダだ。
監修者が存在する競馬予想サイトの手口
競馬予想サイトは言い訳の達人が多く、こうした点を突っ込んで聞いたとしても、ああだこうだと屁理屈をこねられる。
私が過去経験してきたケースを紹介しよう。
何度か情報を購入すれば手に入ると言われる
監修者の情報は非常にセンシティブな内容なので、一元様お断りだと突っぱねられるケースだ。
曰く、元騎手や元調教師の情報を購入するには、その弟子と言われるような人物の情報を何度か購入し、情報購入を検討している私自身に箔をつけないといけないのだと言う。
この口説き文句に騙され情報を購入すると、今度は参加枠が限られているので事前申込が必要だ、と言われる。提供枠の関係で順番を待たないといけないと言うのだ。
提供日については、明かされない。
情報を手に入れる為に何度も情報料金を入れているうちに、いずれ資金がショートする。そこまでたどり着けないのだ。
購入出来なくなれば最後、一生その情報を手に入れる機会は訪れない。
提供枠は抽選だと言われる
多数の会員がいるので、あくまでも関係者の情報は抽選だと言われる。その変わり、同様の精度や成績を持っている情報元の情報を代わりに出してくれると言われるパターンだ。
この”変わりの情報元”の具体的な身元については明かされない事が多い。おそらく、水増し要員の架空の人物だからだろう。
どの道、本家の情報に辿りつく事は出来ない。
元関係者は容認しているのか?
ここで疑問に感じるには、こうした悪質な手口を広告塔になっている人物は容認しているのか、と言う事だ。
顔出しをして身分を明かす以上は、それだけでもリスクを負うだろう。ましてや監修などと言っているからには、情報提供一つとっても目を通していないと考えるのはおかしな事だ。
ただ、実際にそれらの人物と直接コンタクトを取る事は不可能であるし、万が一追求されたとしても「勝手にやった事だ」と逃げられる事は容易に想像がつく。
どちらにせよ、グルになって情報弱者から金を巻き上げているだけだろう。
悪質行為が蔓延している理由
こうした行為が蔓延している背景には、冒頭でも触れた通りJRAの定年退職制度が影響しているのでは無いかと感じる。
広告塔となる人物に金が流れているのは事実だろう。
膨大な金額が流れているのかもしれない。
その金欲しさに、過去のキャリアも全て捨てて悪事を容認しているなら、悪質極まりない。
結論
私も過去、こうした競馬予想サイトを利用してきた。
これらの手口は実際に私自身が体験したものである。だからこそ断言出来ることは、実名の競馬関係者・元調教師監修を謳う競馬予想サイトは全て悪質だと言う事だ。
中には、真面目に運営している競馬予想サイトもあるのかもしれない。だがあくまでもそれは可能性の話にすぎない。
一度も出会えた試しが無いからだ。
実情を知りながらグルになって人を騙すような事をしているのはいかがなものか?
その理由は、競馬予想サイトの利用者には一生明かされないことだろう。